Microsoft Wordについて - Microsoft Officeについてまとめ

Microsoft Word®について

 Microsoft Word®(マイクロソフト ワード)は、Microsoft社が販売している文書作成ソフトウェアである。
 Microsoft Excel®とともに、同社のオフィスソフト、Microsoft Officeの中核をなすアプリケーションである。Wordはワードプロセッサという性質上、Officeファミリーの中では比較的機能がシンプルであり、他のソフトと比較して低価格である。このため、Officeパッケージの一部として提供されたり、単体製品として販売されたりするほか、家庭向けパッケージにも同梱されていることが多い。
  知名度は極めて高く、ワープロソフトとしては世界中でも最も広く利用されているもののひとつであるといえる。

Word 2013プレビュー
Word 2013プレビュー
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歴史

 日本市場においてワープロソフトと言えば、MS-DOS時代からジャストシステムの一太郎が絶対的なシェアを持っており、英語文化圏で開発されたWordは文字数指定や縦書きといった日本語特有の文化に対応した機能を持っておらず、且つ、Microsoft製のWindows用の日本語入力ソフトであるMicrosoft IMEは未熟だったため、Wordは苦戦を強いられていた。
 その後、競合製品の機能を積極的に取り込んだほか、スタイルシートなどのオリジナルの機能も追加して高機能化を推し進めた。また、日本語独自機能はマイクロソフト(日本法人)が主体として開発するようになり、日本語処理を強化していった。
 Microsoft Wordの最初のバージョンを開発したのは、ビル・ゲイツ氏(マイクロソフト社の共同創業者・会長)の個人的な技術アドバイザーでもあったリチャード・ブロディ氏である。
 Microsoft Wordは1983年に、「Word 1.0 for DOS」として初めて発売された。

年号 名称(コードネーム ) 対応OS コメント
1983 Ver. 1.0 for DOS Windows 最初のWordとして販売
1984 Ver. 1.1 for DOS Windows
Ver. 1.15 for DOS Windows
1985 Ver. 2.0 for DOS Windows
Ver. 1.0 for Mac Mac
1986 Ver. 3.0 for DOS Windows
Ver. 2.0 for Mac Mac
1987 Ver. 3.0 for Mac Mac
1988 Microsoft Write Atari ST Microsoft Word 1.05 for Macをベースに作成された
1989 Ver. 5.0 for DOS Windows
Ver. 4.0 for Mac Mac Microsoft Office 1.0 for Mac&1.5 for Macに含まれる
Ver. 1.0 for Win Windows 最初のWindows版(前身はDos版)
1990 Ver. 1.1 for Win Windows コードネームはBill the Cat
1991 Ver. 2.0 for Win Windows コードネームはSpaceman Spiff
Ver. 5.0 for Mac Mac Microsoft Office 3.0 for Macに含まれる
512KB以上のメモリ・6.5MB以上のHDD空き領域が必要
Ver. 5.5 for DOS Windows WindowsライクなUIを使用する最初のDOS版
1992 Microsoft Word for OS/2 Ver. 1.1B OS/2
1993 Ver. 6.0 for DOS Windows
1994 Ver. 6.0 for Win Windows コードネームはT3
1995 Ver. 6.0 for Mac Mac Microsoft Office 4.0 for Macに含まれる
4MB以上のメモリ・10MB以上のHDD空き領域が必要
95 (Ver. 7.0) for Win Windows Microsoft Office 95に含まれる
1997 97 (Ver. 8.0) for Win Windows Microsoft Office 97に含まれる
拡張子がdocに変更される
1998 98(Ver. 7.0) for Mac Mac Microsoft Office 98 for Macに含まれる
PowerPCベースのMacのみに対応
98(Ver. 8.5) for Win Windows Microsoft Office 97に含まれる
1999 2000 (Ver. 9.0) for Win Windows Microsoft Office 2000に含まれる
2001 2001(Ver. 8.0) for Mac Mac Microsoft Office 2001 for Macに含まれる
OS 9以前との互換性が最後のバージョン
2001 2002(Ver. 10.0) for Win Windows Microsoft Office XPに含まれる
2002 X(Ver. 10.0) for Mac Mac Microsoft Office v.Xに含まれる
Mac OS Xにのみ対応
2003 2003(Ver. 11.0) for Win Windows XMLドキュメント形式に対応
Microsoft Office 2003に含まれる
2004 2004(Ver. 11.0) for Mac Mac Microsoft Office 2004 for Macに含まれる
2007 2007(Ver. 12.0) for Win Windows Microsoft Office 2007に含まれる
2006年11月30日に企業向けにリリース
拡張子がdocxに変更される
2008 2008(Ver. 12.0) for Mac Mac Microsoft Office 2008 for Macに含まれる
2010 2010 (Ver. 14.0)for Win Windows Microsoft Office 2010に含まれる
2011(Ver. 14.0) for Mac Mac Microsoft Office 2011 for Macに含まれる
2013 2013 (Ver. 15.0)for Win Windows Microsoft Office 2013に含まれる

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機能

互換性

互換性

 基本的に上位互換で、新しいバージョンでは古いバージョンで作成したファイルを開くことができる。
 但し、新しいバージョンで作成したファイルを古いバージョンで開いた場合、新しい機能を使って作成された部分は編集できないなどの制限があるほか、見た目も違う場合がある。同じ内部バージョンでも、OSが違うとフォーマットが崩れる場合がある。
(例:内部バージョンが同じ「Ver.12」の「2007 for Win」で作成したファイルを「2008 for Mac」で開いた場合など)
そのため、印刷した際のフォーマットが重要な場合は、PDFなどで出力する必要がある。 
バージョン間の互換性の変更点(公式サイト)

PDF出力

PDFファイル

 Microsoft Office Word 2007から標準でPDF形式のファイルを書き出せるようになった。ただし、機能はAdobe Acrobat(公式サイト)などと比較して限定されたもので、複雑な図形などを使うと出力がおかしくなる。

拡張子

拡張子

 Microsoft WordがDOS版の頃から使っている拡張子「.doc」は、古くから別のフォーマットのファイルにも使われていた。例えば、WordPerfectの文書も同じ拡張子を用いていた。
 Windows95が発売され、インターネットが爆発的に普及する時期になると、Windows95に付属する簡易ワープロソフトとOffice 95のMicrosoft Wordが拡張子.docを使う事が問題視されるようになった。「拡張子が.docでもWordの文書でなければ従来のテキストエディタで開き、Wordの文書であればWordで開く」という風変わりな拡張子判定プログラムが出回った程である。この時期からテキストファイル(メモ帳など)では「.doc」を避けて「.txt」のみを用いるようになった。

 2013年現在の最新版であるWord 2013の文書ファイルの拡張子の標準は「.docx」であるが従来のWord 2003までの「.doc」形式でも保存できる。一方、「.docx」形式で作成された文書ファイルを、旧バージョンのWord 2003等で開くことはできないため、互換パックをMicrosoftのサイトからダウンロードする必要がある。
 互換パック

ワードアート

 ワードアート(WordArt)はMicrosoft Wordに搭載されている文字変形ツール機能のことで、文字に様々なデザインの効果を加える機能のことである。ツールによって変形操作を加えられた文字列は、文字列ではなくオブジェクトとして扱われ、画像などのように文書内に貼り込まれるようになっている。

クリップアート

クリップアート

 クリップアートはMicrosoft Wordに標準で搭載されているイラストの事である。
 MicrosoftのHPや画像サイトから新たなクリップアートをダウンロードして利用する事も可能で、現在公式サイト上だけでも約12万点以上が存在する。

パスワード保護

パスワード保護

 パスワード保護機能とは重要書類など、他人が開いたり変更したりするのを防止する機能である。
 「読み取りパスワード」と「書き込みパスワード」が存在する。
  読み取りパスワード方式の場合、文章を開く際にパスワードが必要になり主に閲覧を禁止する場合に使用される。
  書き込みパスワード方式の場合、文章を編集する際にパスワードが必要になり主に文章の改ざんを防止するのに使用される。


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類似ソフト

Word Viewer(Microsoft)

 Word Viewer(ワードビュワー)はMicrosoft社が無償で公開しているWord文章閲覧ソフト。Word文書は通常のテキストエディタでは閲覧ができないが、当ソフトウェアを使用することでWord文書を表示、印刷などが可能になる。

閲覧可能な拡張子  
  • Word 文書 (.docx)
  • Word マクロ有効文書 (.docm)
  • リッチ テキスト形式 (.rtf)
  • テキスト (.txt)
  • Web ページ形式 (.htm、.html、.mht、.mhtml)
  • WordPerfect 5.x (.wpd)
  • WordPerfect 6.x (.doc、.wpd)
  • Works 6.0 (.wps)
  • Works 7.0 (.wps)
  • XML (.xml)

 現在の最新バージョンは1である。  公式サイト 

 

Kingsoft Writer(キングソフト)

 Kingsoft Writer(キングソフトライター)は、キングソフトが販売するワープロソフトである。
 Microsoft Wordにそっくりなユーザインタフェース(リボンUIに対応)と操作性、Microsoft Wordとの高いファイル互換性を備えている。
現在の最新バージョンは 2012 (v.8.1.0) である。  公式サイト 


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WordPad(Microsoft)

Skydrive

  WordPad(ワードパッド)はWindows(Microsoft)に標準で搭載されている簡易ワープロソフトである。
 ワードパッドは字下げや箇条書きなどの書式を設定をした簡単な文書の作成が可能で、画像も挿入できるが、スペル チェッカやシソーラス、テーブルはない。
 文書は既定で Microsoft Word 6.0 ドキュメント形式 (.doc) が使われていたが、Windows 2000以降では リッチ テキスト (.rtf) で保存する。 Windows XP から Unicode に完全対応した。Windows Write 形式 (.wri) も対応していたが、Windows XP SP2 以降は Microsoft Write 形式が扱えなくなった。Windows 7 では、Office Open XML Document (.docx)と OpenDocument Text (.odt) に対応した。  公式サイト 

   

一太郎(ジャストシステム)

  一太郎(いちたろう)は、ジャストシステムが販売する日本語ワープロソフトである。
 異体字・漢文やふりがななど日本語特有の文字入力の緻密さ、原稿用紙や縦組み文書の書き心地、罫線の自由度などが特徴のソフトウェアである。
 当初はDosベースで開発されており、日本語ワープロソフトの代名詞的存在として圧倒的なシェアを占めていたが、Windowsの爆発的普及により対応に遅れ生じてしまい、Wordにシェアを奪われてしまったが、同梱のかな漢字変換ソフト「ATOK」シリーズは現在でも根強い人気がある。
 現在の最新バージョンは「一太郎2013 玄」である。  公式サイト 


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その他

Microsoft Wordのページ数の限界は32768ページであり、これ以上増やそうとするとフリーズしてしまう。

正当なCSSです!

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